Living Foods

~全粒穀物食(生命食)のすすめ~

 

 ○身体細胞たちが喜ぶものを食べること。

 この食べ物が豊かにある時代に、病気になってしまうのは、ひとつには、私たちが、一般的に舌がおいしいと感じるものを口にしていて、それらの多くが、身体細胞たちにとっては嬉しくない食べ物だ、ということが往々にしてあるからです。

 私たちは、生きているから、生きているもの(土に埋めると、発芽するもの=全粒穀物、大地の恵み=新鮮なフルーツと野菜)をいただく。そんなシンプルなことは、考えたこともありませんでした。食べたものが、そのまま身体になっていくことを考えれば、生きているものを食べるのは、当然かもしれません。そういった命を繋ぐ、生きた食べ物である「全粒穀物食(生命食)」を口にし、健康的にからだをつくり、維持していくことができます。

 現在は読むことができなくなってしまったのですが、ウェブ上で200910月から書き始められた「食の風景」を読みながら、その内容を実践してきました。それまでも健康的な食生活を心掛けていたのですが、改めて「どんな自分が食べるか(また、どんな自分が食事を作るか)」という食の原点を調整されながら、心身ともに、変化してきました。その実体験etc.をここに紹介したいと思います。

 

~*食事のスタイル*~

1. 旬の新鮮なフルーツを1番に、新鮮な生野菜(サラダ)を2番目に、(できたら30分置いてから)加熱したものを食べる。

 食べたフルーツと生野菜が消化されるのが、約30分。生きた酵素が、胃袋の中で次なる栄養素を待っていてくれる。でも、ゆっくり食事ができない時には、すぐに次の料理へと進む。

 例えば)朝食は、食べたいだけフルーツを食べる。昼食と夕食は、サラダを一番に食べる。おやつに、フルーツを食べる。また、サラダなどの代わりに、食前に、フルーツ(好みのもの、何種類でも)と青菜(一種類)のスムージーを軽く飲むのも、ビタミン・ミネラル類、酵素類を消化吸収するのに最適です。(&おいしい)

 *朝食に、油で加熱したものは食べない。カフェインの強い飲み物は、お昼あたりから飲む。(身体への負担が大きいため)

 

2. 精白していないもの(全粒穀物など)を食べるようにする。

  白米玄米+雑穀類/小麦粉(国産)全粒粉+小麦胚芽やオーツ麦(オートミール)、大麦粉(こうせん)/白砂糖甜菜糖、きび糖などの自然糖/白いうどんやひやむぎ全粒粉のうどんやひやむぎ(まれにスーパーで売っている。またはネットで購入)・十割そば

  *白砂糖や小麦粉がふんだんに使われている加工食品は、控えめにする。(ジュースやケーキ、菓子パンなど)

 

3. お肉・乳製品は控え、大豆たんぱくを増やす。(1、2を実践していくと、自然とお肉から離れていきます。)

  *鍋料理、すき焼き、しゃぶしゃぶは、回数を減らす。(胃腸への負担が大きく、栄養を吸収できない。身体を冷やす原因にもなる。)

 

4.生命力を削ぐ(食物・食品を傷める)LED照明に当たっていない食物・食品を選ぶ。(当たった食材は、なるべく避ける) 詳しくは、こちらをご覧ください。→「ゼロ感性」6.

 体調不良の原因になるLEDからは遠ざかっていた方が、健康は保たれます。

 

5. 調理器具に、電子レンジ、IH(コンロ、ジャーなど)は、なるべく使わない。

 食材の味を損ねるだけでなく、栄養まで奪われます。また、電磁波やマイクロ波が身体に悪影響を及ぼします。

 

6. レトルト食品、化学調味料・着色料・保存料などの化学的な添加物を含む加工食品、(併せて缶詰もなるべく)は、できるだけ使用しない。(健康的な食事をしていくと、自然と食べたくなくなっていきます。)

 

 

~*「食の風景」と共に*~ (実践の風景)

 最初は、お試し気分で、「食前のフルーツ+生野菜」から始めました。身体は、ことのほか喜び、3ヶ月後くらいから、お肌はつるつる、脳細胞まで活性化…と変化を見せ始めました。

 舌や頭は、それでも食べたくて、食べたい時には、食べたいものを、食べたいだけ食べましたが、その食べたいものも、だんだんと変わり、あれだけ頑張って食べないようにしていた洋菓子類やお肉など(お酒も含めて)、気付いたらおいしいと感じず、食べる気がしなくなってきました。これは、とんでもないことだと思います。身体が一番に欲するのは、新鮮なフルーツと生野菜なのです。(生の酵素が取り入れられると、てきめんに元気になるようです。)今では、お肉を食べると、調子が悪くなります。お酒は、ほとんど飲めなくなりました。卵と牛乳はもともと好きではなかったのですが、加工食品の中に含まれているそれらの匂いがきつくて、どうしても口にしたくなくなりました。(もともと、レトルトや冷凍・インスタント食品などは食べない方でしたが、今では、売り場にすら行かなくなりました。)

 *フルーツを一番に食べ始める時の工夫のひとつは、デザートのフルーツを半分最初に食べて、最後に残りを食べるようにすることです。徐々にその割合を変えていって、最後には全部最初に食べるようにします。どうしてもデザートが食べたい時には、なるべく塩の付いていないナッツやドライフルーツを食べました。(それも、食べたいだけ。)おいしいお豆腐に、メープルシロップを掛けて食べたり、ごま豆腐を食べたりもしました。最近では、よく手づくりお菓子を作ります。もちろん、身体にやさしい材料を使ったものばかりです。

 *お肉料理は、家では作らず、外食の時だけにするようにしたり、どうしても食べたい時には、大豆ミートを使って、味付けは全く同じ料理を作ったりしました。(大豆ミートは、下味をしっかりつければ、とてもおいしく食べられます。)もう、何年前のことか覚えていませんが、最後にお肉料理をお店で注文して食べた時の衝撃は、忘れられません。(もう、欲しくないな~と。)その後、何度か食べる機会があったのですが、お腹がおかしくなるようになり、お肉料理からは自然と遠ざかりました。すごく調子がいいです。

 *魚料理も回数を減らし、その代わりに、小魚はまめに摂りました。でも、何年か実践していくうちに、小魚もあまり欲しくなくなりました。たまに、新鮮なお魚の料理をいただくくらいです。海藻類は、よく食べます。生のもの、乾燥のもの、海苔、ヒジキなどを含め、食べたい時に食べるようにしています。(足りなくなると、身体が欲しがるので、思考で無理に食べようとしなくてもいいみたいです。)

 

 年を重ねるごとに食の好みが変わってきましたが、「食の風景」の実践での変化は、そんな比ではありません。これまでは、手をより加えたものがおいしく、立派な料理と思ってきましたが、本当においしいのは、素材そのものの味がシンプルに味わえる一品と感じるようになりました。実際、そうだと思います。

 生命食を始めて、段階を追って様々な変化がありましたが、今となっては「気付けばこうなっていた」としか言いようがないです。 分かりやすい変化は、お肉やお魚よりも、たんぱく質豊かな大豆(国産を買って、農家を応援)製品を多く摂り続けたためか、30年間かなり不順だった月のリズムが、完全にスムーズになり(途中、排卵時の痛みが出るようになりましたが、それも無くなりました)、バストサイズも心なしかアップして、腰のぜい肉が削ぎ落ち、体重減になったことでしょうか。

 実践している友人たちの中で、同じく、体重の増減(自分に適切な重さになる)を体験したり、花粉症が無くなったり、軽くなったりしている人たちが何人もいます。年配の友人たちは、白髪が徐々に黒くなってきていて、みな、若返っています。普通では考えられないような変化が、自然と訪れています。

 新鮮なフルーツや野菜の水分と、生きた酵素を常に体内に採り込むことで、細胞内の水分量と質が良くなってきたためか、汗の質が変わり、心なしか体臭も変化したように思います。また、夏の暑さにも、以前よりも余裕でいられるようになりました。(熱中症とは、距離がぐんぐん拡がっています。)そして、血液の質や循環がよくなってきたのか、基礎体温が上がり、冷え症が徐々に改善されてきたように思います。このことは、生命食を実践してきている多くの友人たちも、実感しているようです。

 

 20代の頃、盲腸が破裂して、手術をしました。その後、その切った部分(表面)は、長い間感覚が麻痺していたのですが、生命食を続けているうちに、また感覚が戻ってきました。血流が良くなり、細胞たちが復活し、神経も正常化してきているようです。時折り、中の切った腸の部分に、痛みやつっぱり感を感じていましたが、それも徐々に変化(改善)してきています。癒着していたかどうかは定かではないのですが、明らかに腸などの細胞たちが元気になり、正常な状態へと戻っていくような感覚があります。

 そういえば、生命食を始めて数ヵ月後、20代のころからあった右の頬骨の上の大きな黒いシミが、ある日、顔を洗っている時に、ポロ、ポロと、剥がれおちて無くなり、白い肌になりました。新陳代謝がかなり良くなったのか、肌の入れ替わりが! それから、しばらく何の変化もなかったのですが、たまに、同じように小さなシミが、ポロポロと無くなってきています。(観察していると、そろそろこのシミが無くなりそうだ、と分かるようになります)中には、シミの色が徐々に薄くなり、小さくなってきているものもあります。現在、私は、化粧も、日焼け止めも塗っていないのですが、あまり問題はありません。もちろん、シミ、しわはたくさんあるのですが、生命食でお肌はつるつるになり、むしろ元気になってきているので、顔に負担を掛けるものをあまり塗らないようにしています。(私は、肌が弱いので。化粧を落とす作業も、肌に負担をかけます)これから先、10年、20年、30年と経った時、どんな肌になっているだろうか?ちょっと、楽しみでもあります。

 実践している中で、所々で、これまで溜めこんでしまっていた身体にとっての不要物が外へと出てくるので、様々な状態や症状になったりしましたが、出た後はすっきりし、病気しにくい元気で、健康な身体になってきています。

 生命食を摂り始めて、4年後くらいに、チェックのために受けた人間ドックでは、ほとんど正常値内だったので、先生や栄養士さんが大変驚かれたほどです。(私の年齢(40代)で、問題を抱えていない人は、まずいないと言われました。何か特別なことをしているのか聞かれたので、「食の風景」を実践しているだけです、とお答えしました。)昔の私だったら、コレステロール値や体脂肪がまずかったのではないかと思うのですが、悪性コレステロールの数値が若干低かっただけでした。

最近、体操教室に行く機会があると、初めて会う人に、「スタイルがいいですね」と言われます。(周りには、素敵なスタイルの方たちは、何人もいます。)複数の人に言われるので、この年齢にしては、スタイルがいいんだなと思えるようになりました。「そのスタイルをキープする秘訣は?」と、たまに聞かれるので、この生命食の実践をお伝えします。(それだけですから。体型維持のための努力?は、してないです。)体操教室に行くのが、シェイプアップではなく、健康維持(と言うよりも、楽しみ)だということをお伝えすると、それもちょっと驚かれます。(食事では、体力はつかないので。)(20187月現在)

「健康になるため」ではなく、「健康だから」全粒穀物食(生命食)。できるところから、始めてみて下さい。

 

~*食材のこと、あれこれ*~

1. お米

 玄米には、デトックス効果があり、便秘が治ったり、放射能の被爆が軽減されたりという実例があります。丸ごと食べる玄米なので、なるべく無農薬か、減農薬のものがいいと思います。水に浸けて2、3日しても発芽しない玄米は、食べない方がいいです。元気な玄米は、夏場だと、1日で発芽してきます。

 玄米を炊く前に、8時間以上浸水させておくと、柔らかく炊くことができます。2日ほど浸水しておくと、発芽し(発芽玄米になる)、毒素(発芽抑制物質)が消え、栄養分が増え、より健康的に食べられます。

 浸水していると、夏場は糠が発酵し、においがきつくなってきます。その水は栄養分があるので、そのまま炊いてもいいのですが、洗ってから新しい水で炊くと、くさみが減ります。最近では、常温で浸水していて、泡が下からプクプク浮き上がってきたら、冷蔵庫内に移すようにしています。そうすると、糠の発酵がゆっくりになり、においが出にくくなります。

 玄米は、体積の1.5倍の水分量で炊くといいと言われますが、最近では、炊飯器に玄米モードがついています。それにしたがって炊くと簡単ですが、以前、水分量を玄米規定量にし、白米モードで炊いていた時期もあります。(機種によっては、玄米モードで炊くよりもおいしくできる)

 ホーロー鍋、土鍋、炊飯器、圧力鍋など、いろいろな調理器具で玄米を炊いてきましたが、家で一番人気があるのは、圧力鍋で炊いた玄米です。温度が高温になるため、毒素が出てきて、身体に影響があると言われますが、2日程浸水させることで、それを回避できるようなので、安心して食べています。

ぷちぷち、もちもち感たっぷりになる玄米の炊き方

玄米の浸水時間

炊く時の水の分量/合

0時間

216cc

8時間~半日

180190cc

1日

170180cc

2日~

165cc

 圧力鍋を火にかけ、おもりがシュンシュン鳴り始めたら、火を弱火にし、20分加熱します。最後に15秒~30秒ほど強火にし、残っている水分を飛ばします。(様子を見ながら、時間を加減して下さい。)1015分蒸らします。(大体10分くらいでロック詮がおります)できあがり。よくかき混ぜてから食べます。

*お米の種類、収穫してからの時間、鍋の機種や大きさ、コンロの火加減などで、微妙に炊き具合が変わってきますので、何度か試して、ご家庭の調理器具にあった水分量、火加減を見つけてください。

 

2. 小麦粉・パン

 お米の糠同様、精白時に削ぎ取ってしまう胚芽やふすまに栄養素がたくさんあります。だから、それを無駄なくいただく形が、全粒粉となります。是非、国産のものを選び、農家の方を応援したいものです。最近では、スーパーなどで買えるようになりましたが、インターネットでは、いろんな産地の全粒粉を購入することができます。日本の小麦はうどん用に作られているものが多く、たんぱく質が低めなので(中力粉くらい)、薄力粉として使っても差し支えありません。

 日本の既製パンは、白くて甘くてお菓子のようなものが多いですが、できたら、食事にするのは、ライ麦粉や全粒粉や雑穀の入った、身体が喜ぶものを選びたいです。そういったパンは増えてきましたが、種類も少ないし、値段が高かったりするので、家でパンづくりをすることもお勧めします。全粒粉100%のパンにする時には、なるべくたんぱく質の高いもので、細かく製粉された全粒粉を使いますが、グルテンを入れることで、膨らみを助けてもらえます。

○ホームベーカリーで、100%全粒粉の食パン

 全粒粉(細かく挽いたもの)250g、岩塩3g、甜菜糖4g~(お好みで)、水175gを容器に入れ、ドライイースト入れに、顆粒の天然酵母を25g(多い方が、膨らみはいいが、少なくても膨らむ)を入れ、全粒粉コースで焼く。(HBの機種や、食材、季節、天候などで、膨らみ方は変わります。分量が若干違っても、うまくできます。)(良質の純正油を20g程入れると、時間がたってもふんわり感が保ちます)

○手ごねお食事パン

 全粒粉(細かく挽いたもの)250g、岩塩3g、甜菜糖4g~(お好みで。無くてもいいが、あると酵母の発酵を助ける)、顆粒の天然酵母25g(多いほど、発酵は速い。指示があれば、お湯に浸す)、水175g(粉の様子を見て、増減する)(良質の純正油を20gくらい入れると、柔らかいパンになりやすい) すべての材料をボールに入れ、混ぜて、10分程こねる。ラップを掛けて、温かい場所で1次発酵。1.52倍くらいに膨らんだらガスを抜き、10分ベンチタイム。8等分(または、お好みの数に)し、丸めて2次発酵。1.52倍くらいに膨らんだら、200℃で10分ほど焼く。(温度と時間は、機種、好みにより調節できます。1~2㎝位の厚さにのばして、フライパンで焼いてもOK。ピザ生地にもなります。) これができたら、いろいろなお菓子パン、お惣菜パンなどアレンジができます。

 

3. 砂糖・塩

 精白されているものではなく、ミネラルのいっぱい入った自然糖を。味も軽く、変色しにくい甜菜糖が使いやすいです。木から樹液を直接採っているメープルシロップ(原液100%)や、アガベシロップ(リュウゼツラン)などは、お菓子作りのアクセントになります。

 できたら食卓塩ではなく、天然素材の塩を使いたいです。中でも、ミネラルたっぷりの岩塩がおすすめです。産地も、種類も、豊富です。塩化ナトリウム成分が海の塩のおよそ3分の1なので、塩分が気になる方にも安心です。糖分同様、摂りすぎには注意したいですが、玄米食は、薄味でもOKなので(玄米に味があるので)、身体にはうれしいです。味覚が慣れると、少ない塩でも十分になります。

 

4. うどん・パスタ・そば

 全粒粉100%がお勧めです。うどんやそうめんなど、たまにスーパーに売られています。(ネットで購入可)自分で作る全粒粉100%手打ちうどんは、格別です。2、3日冷蔵庫で生地を寝かせると、腰のあるうどんになります。最近では、全粒粉100%のパスタを置いているスーパーが増えてきました。(リクエストすると、置いてもらえたりします。)全粒粉ペンネやマカロニが売られていたりもします。蕎麦は、10割そば、2・8そばがお勧めです。たまに、玄米100%ビーフンが売られていますが、そちらもとてもお勧めです。

 簡単に購入できる全粒粉100%のパスタを使い、ラーメン風、焼きうどん風、焼きそば風など、アレンジできます。とてもおいしいです。

 

5. 果物・野菜類

 地産地消、輸送距離の短い近所の無(低)農薬/化学肥料不使用のものがいいですね。旬のものは、安くて、新鮮でおいしいです。りんごやにんじんも、皮までペロリ。サラダなどを食べていると、野菜そのものの味がよくわかるようになります。たまに、農薬の味(ヘンなまずい味)を感じたりする野菜があります。有機栽培・自然栽培の野菜は、味が濃くて、とてもおいしく、栄養価も高いです。微生物いっぱいの元気な土で作られた野菜は、最高です。心ある生産者さんを応援し、いつでも普通に購入できるようにしたいものです。

 水分の多い果物や野菜は、LEDライトの影響を受けやすく、よく傷むし、外見は普通でも、組織内の水が変化しやすいので、食べた後、調子が悪くなりやすいです。農地や輸送時のことまでは分かりえないですが、消費者としてはLEDの使われていないスーパーやお店で買いたいものです。生産者の方には、果物や野菜にできるだけLEDが当たらないように育て、保管し、出荷されることをお勧めします。

 

6. 豆類

 大豆は、お肉や魚、また他の豆類に比べると、断然たんぱく質量が多いです。遺伝子組み換えでない国産の大豆や大豆製品を常食とすることで、良質のたんぱく質を摂りいれることができます。

 青大豆や、黒豆、枝豆を含む大豆だけでなく、インゲン豆類(とら豆、うずら豆、花豆、金時豆などなど)や、小豆、緑豆、ひよこ豆、レンズ豆など、たくさんの種類の豆類は、多くの栄養素を含んでいます。味もそれぞれで、非常に深みがあり、甘く煮たり、醤油で味つけするだけでなく、洋風の味付けをしたり、ペーストにしてアクセントにしてみたり、コロッケやハンバーグの肉の代わりに使ったりと、様々な食べ方があります。豆料理に慣れてくると、動物性たんぱくが無くても、充実した食事を楽しめます。

 豆を水に浸し、発芽させたスプラウト(もやし)には、高い栄養素があるそうです。豆は柔らかくなり、生食できたり、加熱時間が短くて済むようになります。(野菜の種のスプラウトも、サラダやスムージーにするのに、とてもいいですが、発芽してから3~6日目の時点でアルカロイドを含むようになるので、生食する場合には、一日片手ひと掴み程度、週に2日くらいの摂取がいいようです。)

 *牛乳の代わりになる豆乳は、無調整のものを選びます。(遺伝子組み換え大豆不使用のもの)できたら、国産大豆で、有機栽培のものが望ましいです。お豆腐屋さんの豆乳は、濃厚でおいしいですが、手づくり豆乳もいいですね。豆乳で、簡単にヨーグルトを作ることもできます。

 

7. 魚介類

 冷凍・加工品や缶詰・瓶詰ではなく、新鮮な天然ものをいただきたいです。(エビなどの養殖場では、病気を防ぐために、強い薬を入れて育てている所もあると聞いています。)

 「脂の乗った魚はおいしい」という嗜好も、「食の風景」を続けていると、徐々に淡白なものを好むようになり、頻繁に食べていた魚も、たまにでOKになってきます。

 貝類や甲殻類は、その殻の中に、人間が海へ垂れ流した汚染物質を含むことが往々にしてあるそうなので、摂取量は多くない方が良いようです。

 あと、クジラ肉も、クジラ肉と称するイルカ肉も、決して口にはしたくないですね。(クジラもイルカも、海に住んでいるだけで、人間と同じ哺乳類です。)

 

8. 海藻類

 日本は海に囲まれた、海の恵み豊かな国です。海苔やヒジキ、昆布にワカメ、青さ、もずくなど、ミネラルたっぷり、カルシウムたっぷり。おいしくいただきたいです。

 生の海藻(青海苔、あおさ)が手に入ったら、醤油とみりん(砂糖と料理酒でも)で煮込んで、お手製海苔のつくだ煮ができます。お好みの昆布を同じく煮込んで、塩コンブもできます。添加物(アミノ酸等など)なしのものが手に入りにくい時には、手づくりがおいしいです。

 20世紀になり、私たちは、世界に繋がる海を、劇的に汚し続けています。(生活排水や工場廃水、原発もそうですが、LEDも海水を汚染しています。)納得いくものを購入するのは当然ですが、環境にとってはもちろんのこと、私たちの食材を守るという意味でも、海に流れていく水のことを考えて生活していきたいものです。

 

9. きのこ類

 しいたけ始め、様々な種類のきのこがあり、どれもみな繊維やミネラルが豊富で、身体の中でいい働きをしてくれます。よく噛んで食べたい食材です。今では、手に入れるのがなかなか難しいですが、一番食べたいのは、天然のきのこたち。現在、菌床のものは、LEDライトを使用した室内で育てられることもあるそうなので、できたら確認などすると良いかもしれません。

 

10.ナッツ類

 アボカドやオリーブの実、(食べる直前に擂った)ゴマやエゴマ同様、身体が吸収できる油脂源です。どのナッツもそうですが(くるみは特に)酸化が早いので、殻付きを購入し、新鮮なうちに食べたいです。生のもの、煎ったものなどありますが、できたら無塩のナッツを購入すれば、身体への負担が減るし、製菓や料理にも使うことができます。

 アーモンドの粉は、良質の純正油同様、バターの代わりにお菓子に使うことができます。

 *輸入物のオリーブの実は、酸化防止剤や保存料など入っていることがほとんどなので、できたら気になる添加物の入っていない国産のものか、庭で採れたものを自前で漬けるのがいいです。塩分も高いので、少量食べるか、塩抜きするといいです。

 

11.油類

 本当は、身体にとって不必要なもの(胃の中で吸収できないから)だけれど、料理のアクセントには欠かせないものです。遺伝子組み換えなしの、安心・安全の良質な純正油を、必要な分だけ使っていきたいです。(菜種、大豆、とうもろこしなど、遺伝子組み換えのものを使っている場合があるので、注意したいです。)

 お菓子やパンづくりにも、バターの代わりに使えます。太白ごま油(白)や、ココナツオイルなど、使いやすいですし、エゴマ油やアマニ油、グレープシードオイル、マカダミアナッツオイル、良質のオリーブオイルなど、少し高価になりますが、身体に負担になりにくいかなと思います。

 

12.発酵食品

 発酵食品は、元気、健康のもと。発酵を促す有益微生物(菌)の多くが、46℃~48℃で死滅するらしいので、調理に工夫をすると、生きたまま身体に摂り入れることができます。

 身体にやさしい、身近な発酵食品と言えば、納豆、キムチ、ぬか漬け・粕漬けなど漬けもの類、味噌、醤油、麹で作った金山寺味噌、発酵ジュース、塩/醤油麹、豆乳ヨーグルト、魚醤(ナンプラー、ニョクマム)、テンぺ、鰹節、玄米黒酢やりんご酢、玄米甘酒、本みりん、酵素玄米、天然酵母の全粒粉パンなどなど。

 原材料などに、気になる添加物が入っておらず、シンプルで良質な材料のみでつくられたものを購入したいものです。できるものは、家庭で作ってみるといいと思います。

 

13.お肉・卵・乳製品

 日本人が肉や乳製品を食べ始めたのは、ほんの150年ほど前です。それらを消化・分解する酵素をあまり持ち合わせていません。食を、健康的な日本人本来のものに戻す、とすると、肉も乳製品も、口にしなくてもいいものなのだと理解できます。(思考で無理に食べなくする、というのではなく、自然と離れていく形となるので、心身に負担はないです。)

 現在、食肉用や牛乳・乳製品用の乳牛などの動物たちが、牧場や広い囲いの中で放し飼いにされて育てられていることは、ごく稀です。(卵用・食用の鶏もそうです) それどころか、まるで、物を育てる(というよりも、扱う)かのように劣悪な環境(不衛生で、狭い囲いの中)で育てられていることがほとんどです。

 与えられる餌は、その動物が消化できない穀物(大豆やとうもろこし、しかも遺伝子組み換えしているもの)だったり、早く成長させるために女性ホルモンを与えたり(鶏)、病気にしないために抗生物質を混ぜることもしています。

 病気になっても手を施さず、そのまま屠殺し、加工してしまいます。自動車を解体するのとなんら変わらないような非情な方法で、工場内をベルトコンベアに乗せて、加工していくあり様は、まさしく「物」を扱う工業製品のよう。かわいそうだけれど、牛や豚や鶏の身体(お肉)は、すでに本来の姿から離れ、全く別の組織となっているのですが、見た目ではそれは分かりません。屠殺時の悲しみも乗り、現在スーパーなどで入手できるお肉の中に、Happyなお肉(自然環境の中で幸せに育ち、ありがたく命召された動物のお肉)を見つけるのは、難しいでしょう。

 また、現在、加工技術などが向上していて、肉の破片を繋ぎ合わせ、脂分を足し、うまく味付けして立派な肉に仕立て上げられたものが、お店に流通しています。いわゆる「激安店」で提供されるお肉に、よく利用されているようです。それらは、口にしない方が、健康でいられます。どうしても食べたい時には、良質のお肉を少しだけいただきたいものです。

 乳牛から生まれた子牛には、母親のお乳は与えられないそうです。乳牛は常時乳が出る状態にされ、狭い囲いの中で立ったままずっと搾乳され続けます。日本で流通されている牛乳のほとんどが、こういった人間本位に立った不自然な形で作られたものです。(稀に、広い牧場で放し飼いにして育てている乳牛から搾乳した牛乳も売られています。)

 卵も、食べるのなら、なるべく自然の飼料で、平飼い・放し飼いの健康的に育った鶏の卵を購入することをお勧めします。

  生命食を実践していくと、思わずお肉を口にすることはあっても、求めてお肉が食べたいというのが(ミンチならOKというのも)、徐々に無くなっていきます。(お肉とその脂の臭さが、気になるようになります。身体も反応するようになるかもしれません。)卵も、良質なものはそうでもないのですが、どんどんにおいと味が、気になるようになってくると思います。スタミナが出ないとか、身体が作られないというイメージが湧くかと思いますが、実際には、その逆で、身体は軽くなり、皮膚疾患も出なくなり、とても調子がよくなります。

 

14.   加工食品

 食品添加物(乳化剤、着色料、保存料、漂白剤、発色剤、酸化防止剤etc.)や、アミノ酸等などの化学調味料的なものが含まれる食品は、なるべく口には入れたくないです。それらが身体に負担を掛けるだけだと思えば、当然のことですね。(身体に負担を掛けない食品添加物が入っていることもありますが、多量の化学物質からできているものもあり、表記ではわからないです。)

 冷凍食品、インスタント、レトルト、即席もの、お菓子や食事のお供など、日本で売られている多くの加工食品の中には、それらが含まれていて、自然な材料のみをベースに作られている食品を見つけるのが、困難なくらいです。(外国の人が日本に来て、食事で健康を害する、とよく耳にします。)

 それらを食べても平気だから…と、食べ続けるのではなく、一旦摂取を止めて、それらがどんな味のものなのか、改めて口にして知る、という経験をすると、一番分かりやすいと思います。(化学調味料の類は、口の中に、違和感とまずさを感じるようになります。)

 自分で作れるものは、自分で作るようにすると、安心・安全でおいしく食べられますね。Fast Foods 時代は終わり。これからはSlow & Whole Foodsの時代です。

 *お菓子作りなどでよく使うベーキングパウダーも、アルミニウム不使用のものを使いたいです。それでも、他の添加物が気になる時には、重曹を使用します。(BPの1/3の量)いずれも、鮮度が落ちてくると膨らみが悪くなりますので、様子を見ながら調節します。

 *生活のアクセントになり、ひとかけ食べた瞬間にエネルギーみなぎるチョコレートも、できたら、カカオマスの含有量の高いもの、いろいろな添加物が入っていないものを選びたいです。(乳化剤(大豆由来)の多くが、遺伝子組み換え大豆を使っているみたいです。)カカオマス100%のタブレットや板が手にはいったら、自然糖と一緒に湯煎して、簡単にチョコレートを作ることもできます。

 

 何でもそうですが、新鮮でおいしそうなもの(身体が喜ぶもの)を嗅ぎ分けて、手にできるように、自然な感覚が身につくといいですね。「食の風景」を実践していると、そのような感覚が少しずつ研ぎ澄まされ、養われていくような気がします。

 

~*ちょっと気になる…*~

○遺伝子組み換えって…

 DNAを人為的に操作し、除草剤をまいても枯れない、虫に食われると虫が死滅すると言ったような遺伝子組み換え作物は有名です。大豆やとうもろこし、菜種、綿などがそうなのですが、この国で、残留農薬の問題が出てきたのも、このためだそうです。

 1996年に遺伝子組み換え作物ができ、それを使った食品や飼料が出回り始めたので、その影響は、これからますます明らかになっていくのでしょうが、現在分かっているのは、発がん率が高くなったり、自閉症や発達障害児が増加してきているということです。

 自然でないことは確かなので、できることなら口にはしたくないのですが、遺伝子組み換えの表示義務があるのは、その作物が直接食品になる場合だけです。日本では、家畜に食べさせるえさに、大量の遺伝子組み換え作物を輸入しています。だから、牛や豚や鶏を食べることで、間接的に、多量の遺伝子組み換え作物を摂取することになってしまいます。

 

 日本で輸入が許可されている遺伝子組み換え作物

とうもろこし…飼料用、スターチ用、グリッツ用、その他/菜種…精油用/じゃがいも…食品用、飼料用/甜菜…食品用、飼料用/大豆…精油用、食品用、飼料用、その他/綿…精油用/アルファルファ…食品用、飼料用/パパイヤ…食品用

 あと、表示義務のない遺伝子組み換え食品がたくさんあるようです。

畜産品…肉、卵、牛乳、乳製品/油…サラダ油、植物油、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド、マヨネーズ/醤油/甘味料類…コーンシロップ、液糖、異性化糖、果糖、ブドウ糖、糖類、水飴、みりん風調味料/その他…コーンフレーク、醸造酢、醸造用アルコール、デキストリン

 食べる気もないのに、知らずうちに摂取している、というのが現状です。過敏になってしまっては、買い物も、生活もつらくなりますから、ちょっとアンテナを高くし、選択肢がある場合には、身体にやさしいものを選ぶようにしたいです。

 

 日本の試験場で開発中のものは、トマト、小麦、えんどう、きゅうり、とうもろこし、稲、メロン、サーモン、小豆ですが、すでに、日本の農家でも、遺伝子組み換え作物を作り始めているそうです。購入時には、気をつけて手にしないようにしたいものです。そして、心ある農家の方の野菜を購入し、応援していきたいですね。

 

<余談>

世界に存在する、遺伝子組み換え生物:光る魚、光る豚、光るオタマジャクシ、人の母乳を出す牛、3倍の速さで育つ鮭、猫アレルギーにならない猫、エイズ抵抗遺伝子を持つ猫、自爆遺伝子を持つ蚊(デング熱)、インシュリンをつくるレタス、爆薬を感知する酵母菌

 人は、どこまでも勝手で、自然界の生命たちを自分たちの都合のよいように作り変えています。観賞用、医療用、軍事用、商業用… 人であれば、それに賛同できる要素を持ちえないと思うのですが。

 

 

 

Recipe

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